2018.11.21

弊社の事業領域でもある「デジタル・マーケティング」。では、「デジタル」って何の事でしょう?

こんにちは。ムーブエフコンサルティングの皆川です。


■デジタルって何?

最近、やたら「デジタル~」と耳にする事はないでしょうか。
「デジタル化」「デジタル・トランスフォーメーション」「デジタル・ビジネス」「デジタル・マーケティング」「最高デジタル責任者」等々。

もちろん、昔から「デジタル」という言葉は使われてきましたが、上記の「デジタル」には特徴的な意味があります。

また、「デジタル」の意味を考える前に、「IT (Information Technology)」との違いがよく分からない、もしくは混同して使用してしまうという話をよく聞きます。


■ITとの違い

「IT」については、米ITAA (Information Technology Association of America) が「コンピュータをベースとした情報システム、特にアプリケーションソフトウェアやコンピュータのハードウェアなどの研究、デザイン、開発、インプリメンテーション、サポートあるいはマネジメント」であると定義しています。なんか、たくさん言葉が羅列されていて、ピンときませんよね ^^;

では、「ITソリューション」という言葉はいかがでしょうか。「ITソリューション」とは、ビジネス上の要求や課題をコンピュータを用いて解決(ソリューション)する事です。今まで人間が行っていた業務プロセスを、コンピュータに代わりに実行させる事で、処理時間短縮や人件費削減等の効率化・コスト削減を目的としています。例えば、今まで手作業で伝票処理していた経理処理を、会計システムを導入して面倒な伝票処理を無くし、さらに自社の財務状態をリアルタイムに把握できる様にする、といった具合です。これは分かりやすいですね (^o^)

単にコンピュータ・システム全般を「IT」と呼んでいる事もありますが、私達が普段、ビジネスにおいて「IT」と指すのは、ほとんどが「ITソリューション」の話かと思います。そして、現在の大手企業の経営は、ITの利活用(=「IT化」)抜きでは成り立たないと言っても過言ではありません。もちろん、中小企業にとっても、会社の規模が大きくなるにつれ、遅かれ早かれIT化の必要性が出てきます。


■IT vs デジタル

上述の様に、業務プロセスの効率化・コスト削減が目的のIT化に対して、「デジタル化」は企業が持つ様々なデータに着目しています。データを分析し、今まで知り得なかった情報の発見や、動向の見える化等を実現し、新たなビジネス機会の創出・生産性向上を目的とします。例えば、Amazonで商品を閲覧したり購入したりすると、関連商品のレコメンデーションがメールで届きますよね。つまり、皆さんの行動履歴というデータを利活用しているのです。Amazonの例で言えば「デジタル・マーケティング」という分野になり、さらに「ビッグ・データ」や「AI」といった技術も複合的に使用されています。もちろん、それらを動かしているのはコンピュータですので、広い意味では「IT」という事になります。


■デジタル・マーケティングはマーケティング戦略の一部

ここまで読んで、「IT化もまだまだなのに、デジタル化なんてずっと先。そもそも、大手と違って投資する余裕がない」と思われている中小企業経営者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。実は、自社のホームページを「デジタル・マーケティング」対応にするためにかかるツール費用は、月額数千円程度のものから存在します。実際の問題はツールではなく、どのようにデジタル技術を活用し売上に繋げるかという「戦略策定」にあります。そしてこうした「デジタル・マーケティング戦略」は、中小企業にとっても課題である「マーケティング戦略」の一部なのです。

誰に・何を・いくらで・どのように売っていくかという「マーケティング戦略」の延長線上に、「デジタル」をプラスする。中小企業こそが積極的にこうした取り組みを行い、大手にも負けない、新たなビジネス価値を創造していくべきではないかと思っています。


デジタル化で「売れる」経営を目指してみませんか?


ムーブエフコンサルティング
代表 中小企業診断士 皆川 真人

 

今さら聞けない「ITとデジタルの違い」